ふるさとの「農業」と「絆」を守り続けていく農家です
株式会社大地のめぐみ

ABOUT 会社紹介

故郷の美しい景色を取り戻す取り組みを行っています

国の重要無形民俗文化財「相馬野馬追」で知られる福島県南相馬市。 3つの地域自治区で構成され、夏は涼しく冬は温暖で穏やかな気候です。 2011年、東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故発生。 「もう農業はできないだろう」そう思い、お米を耕作していた農具のほとんどを捨てました。 耕作放棄地が荒れていくなか、避難指示解除区域の営業再開に向けたプロジェクトが始動し、片草地区でも圃場整備事業が始まることに。 「やっぱりここが好きだから」「片草で農業ができるなら」 プロジェクトとその思いをきっかけに、故郷再生のため専業農家として再スタート! 風評被害もあるなか"食用ではない作物"に着眼。 南相馬のチャレンジ作物として推奨されていたコギク栽培を始めました。 2022年度は食糧米6ha、飼料米16ha、大豆11a、ブロッコリー1ha、菊20a作付予定です。 2ヶ月に1度のペースでコギク栽培の実績がある福島市へ足を運び、 設立前~現在も栽培技術の習得に尽力しています。

BUSINESS 事業内容

事業内容

稲作を中心にブロッコリーなども生産
農産物の生産、食品全般の製造及び販売 【作物】水稲・大豆・小菊・ブロッコリー・小麦 など
未来を明るく照らす、チャレンジ作物のコギク
日照時間が長い南相馬市。 福島市で実績ある品種でも、片草地区の南相馬では全てが栽培に適しているとは限りません。 それでも気候風土に合うよう10種類以上の品種の試験栽培を実施。 (2019年は21品種!) お盆用、お彼岸用に北海道から九州に出荷しています。
年間を通じて安定した収益を確保
稲作を中心として、小菊、ブロッコリー等を生産し年間を通しての雇用の確保 及び安定的な経営を目指しております。
JAふくしま未来南相馬花卉部会
『JAふくしま未来南相馬花卉部会』では、今後3年でコギクの売上1億円を目指します。 そのため、新たな担い手育成の取組も進み、 2020年6月に行われたJA主催の現地見学会では、 28人の参加者が『株式会社大地のめぐみ』のほ場で学んでいきました。 このうち6名の方が、コギク栽培への新規参入を目指しているといいます。

INTERVIEW インタビュー

専業農家に転身した3人の思い
代表取締役の南原正大さん
僕と同じ片草地区出身の3人で、2020年2月に設立したのが当社です。 もともと3人とも兼業農家でしたから、 震災がなければ専業農家になっていなかったでしょう。 震災後は、家庭菜園程度の畑を耕して、それ以外は誰か地域の農家に任せよう…と思っていましたが、周囲には自分より年配の人たちばかり。 片草地区の営業再開を考えると「自分たちでやらないと」という義務感を持つようになりました。 震災から10年の歳月を経て、法人の設立から作付け、収穫までこぎつけることができました。 黄金色に色づいた田んぼは、いいですね。
稲作担当(取締役部長)の南原裕之さん
原発から20km圏内。もう農業はできないと思っていました。 一度は諦めた農業ですが、 ここが好きだから、片草で農業ができるならやりたいと思ったのがきっかけです。 思い切って勤めていた会社を早期退職し、故郷再生のために専業農家に転身する覚悟を決めて、 農家として再スタートを切りました。 やっと収穫までこぎつけた喜びはひとしおですね。
花き野菜担当(取締役部長)の原好光さん
コギク栽培の実績がある福島市へ何度も足を運び、栽培技術の習得に励んでいます。 しかし同じ福島県内でも、福島市と南相馬市では気候に違いがあり、気候風土の違いを考慮した栽培が求められます。 2019年は21品種の試験栽培をしましたが、この地域に開花時期が合う品種は3品種ほどでした。 試験栽培のデータをもとに、10種類以上の品種の試験栽培を改めて行い、今年は北海道から九州まで全国の市場に出荷しました。 2019年7月には「JAふくしま未来南相馬花卉部会」が設立し、2022年4月に福島、伊達、安達、相馬が統合され「JAふくしま未来花卉部会」になり、私は相馬地区の代表となりました。新たな担い手の育成とともに、小菊の推進に向けた活動にも取り組んでいます。